計算の流れ

全体の流れ

TYS-RBAモデルの全体の流れを、図-2.1に示す。

「流出計算と河床変動計算」は大きく分けて、「流出計算」と「河床変動計算」の2つに大別することができる。雨量・流量データは計算ステップの度に所定のファイルから読み込まれる。読み込んだデータが雨量データの場合は「流出計算→河床変動計算」を行い、流量データの場合は「河床変動計算のみ」を行う。

流出計算を行わずに、流量データを使用した「河床変動計算のみ」のフローを図-2.2に示す。



図-2.1 全体フロー(流出解析と河床変動)

図-2.1 全体フロー(流出計算と河床変動)


図-2.2 全体フロー(河床変動計算のみ)

図-2.2 全体フロー(河床変動計算のみ)

流出解析フロー

図-2.3にKinematic Wave法による流出計算のフロー図を示す。

図-2.3 流出計算フロー図

図-2.3 流出計算フロー図

読み込まれたデータが雨量データの場合、Kinematic Wave法による流出計算を行い、各斜面・河道断面の流量を計算し、各河道断面の流入流量として、河床変動計算へ渡す。

流出計算モデルは斜面流出の部分に中間流出を考慮したモデルを用いている。詳細は参考文献(「流出解析法(その7)中間流出モデルによる洪水流出解析:角屋 睦 著、農業土木学会誌 第48号 第7号」)を参照のこと。

河床変動計算フロー

図-2.4に不等流の逐次計算法を用いた河床変動計算のフロー図を示す。

図-2.4 河床変動計算フロー図

図-2.4 河床変動計算フロー図

一次元の河床変動計算には、逐次計算法以外にも不定流による計算法が挙げられるが、計算のタイムステップが小さくなる解法のため、逐次計算法と比べると計算時間が長大になる。したがって、短期間の計算区間の狭い局所範囲の計算には適しているが、比較的範囲の広い流域の長期間の変動を評価するには検討の余地がある。

TYS-RBAモデルは、まず各河道断面の流量から水面形の計算(常流近似の逐次計算の不等流計算)を行い、その結果から流砂量の計算~河床変動計算を行う。

 
tysrba/2.計算の流れ.txt · 最終更新: 2011/10/16 22:44 by tys
 
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